LOVERS ROUTE
2026年9月 記
「ラバーズルート研究所」
洋服等のブランドに関する論考です。
ブランドの設立意義を記しておきます。
当初「分岐路」という概念から発生しました。
→ 魔女学へ。「√A 」を参照のこと
さらに、「分岐路」に対する思索を推し進めまして、その経過をデザインに落としていこう、というのが基本設計思想です。例えば、シンプルには「分かれ道」のデザイン図柄を洋服に入れる等です。
分岐とは何でしょうか?上の例ですと、道が分かれておりまして、どちらに進むのか?と話は単純ですが、話とは見た目の事です。選択に伴う結果がもたらされます。
今度は、上空から何かが落ちて来ました。落ちて来たのは正方体とでもしましょう。気がついて、どのようにかわすのか?この場合はどちら側に身をかわすかという話になりますが、例えば左に飛んだら、ちょうど運悪くやって来た車にぶつかって轢かれてしまいました。
上記例のように、物理的空間に従属して分岐するケース(進み続けるには、どちら側かに行く他ない。避けるには、どこかしらへ身をかわすしかない)と、精神的に思念によってもたらされる分岐ケースがあります(あれ、台所の火消して来たかな?つけっぱなしか。家に一旦戻ろうかな?、戻る or 戻らない)
物理的な分岐の場合だと、デザインは分かりやすいと言ったら相当語弊がありますが、それよりも、精神的な分岐の発生の方をどのようにデザイン化すれば良いでしょうか?”その考え”が浮かんだ時の、自身を含めた周辺環境を描く。浮かんだ考えを抽象化した何かしらを描く。デザイナー次第です。
この精神的分岐の表現一形として、「家に一旦戻ろうかな?」という言葉そのものを洋服に記すという、直接的とも言える又かなり再現性を有するデザインの手法があります。
思いついた。心に浮かんできた分岐路ですけれども、この分岐路(家に一旦戻ろうかな?)を中心にタイムスパンをいじりましょう。極めて短くとったら、「あれ」「台所の火」「消して来たかな」「つけっぱなしか」「家に一旦戻ろうかな」というワードを洋服に散りばめることによって(書き記すことによって)、この種の分岐をデザインしたと言えます。タイムスパンを長く取れば、デザイナーの設定したストーリーで、一見関連していないと思われるワードを服に書き入れます。別に、このタイムスパンのストーリー法を使わなくともよい。デザイナー次第です。
つまり、この服に書き入れられたワードは、「分岐路」を示すものです。
…もう一度、行ってみようかな…
無意識的にも、”何かを見て”思いついたのでしょうか。どのような場所で、環境下においてそのような分岐路が心に生じたのでしょう?
ここで、”言葉”を記号で置き換えてみます。見られた「何か」やその環境に関するものをデザインして記号(模様等)としてもいいですし、自由です。ゆえに、服装に記された模様は分岐路の概念を継承していることになります。(→ 「もう一度、行ってみようかな」)
手短に、以上が、分岐路のデザイン考察の基本となります。
次に、言葉や記号(模様等)の表象として又は概念として、又は両者を介在するものと捉え直す等、自由に、ショート動画を制作してみましょう。この動画は服装上に記されている記号(ここでは言葉も含めて)との関係性より、服装のデザインの一部、もしくは延長と捉えます。動画の設計、質が服に乗っている記号に影響します。
記号に関連する動画が有る場合と無い場合を想像してその差異を論じたりして、意図的に動画を作らないという選択肢は当然生き残りますが、ここで動画を作ってみます。
ちなみに、動画とは静止画、つまり写真だともしくは撮影時間の長い動画ではダメでしょうか?、私がショート動画にした理由は、服というのは、対象が着てそれが動くわけですから、マネキンに服を着せている状態というのはディスプレイ目的であって、服というのは人間等に着られる為に作られるわけです。ファッションモデルもウォークします。この時間はかなり短い。道行くあの人がその服を着て、視界外のどこかへ去ってしまうまでの時間はとても短いです。この時間を服に与えられている時間と捉えまして、服装のデザインとしての動画はショート時間と設計しています。マネキンだと静止画(写真)でもいいかもしれないが、服に記された記号は短い時間内に躍動しますので、これが回答です。
さて、では制作した動画をどのように処理したらよいのでしょうか?勿論、スタンドアロンのPCに保存しておいてはいけません。読まれない本は無いのと同じと言われます。聴かれない音楽も存在しないのと同じ。つまり、折角デザインしたのに誰にも観られない動画もまた存在しない事になります。なので、ネット上に公開して、多数者に動画と服装に記された記号を、その関連性も含めて周知させなければなりません。これが、大体は現時点にて巷間に許容されている技術水準です。ここまでしか出来ないという意味です。
あとは、その動画を視聴した人々が、服装の記号を見て動画を連想します。
手短に、以上が、服のデザインの一部もしくは延長の「短動画」という話になります。
昨今のハイテクの技術進歩は目覚ましいので、今「スマートグラス」なるものが開発されています。また、大きなガラス板に科学技術により認識表示機能を持たせたハイテクガラスも存在します(スマートグラスがある訳だし)。
上記の技術を使用すれば、短動画を技術的制約無しに、場所もその場で時間もタイムレスに、服装として着る事が出来るようになります。上の従来ケースだと、モデルが着ている服装に記されている記号に関する動画を、他の人つまりそのモデルの容姿服装を見る人が予め視聴している必要があります。記号を見て該当動画を連想する事によって、認識作用により、動画がその服飾のデザインの一部を形作るのです。
スマートグラスの場合だと、模様(記号)に反応し動画をその場で発動させる事が可能となる訳ですから、”服が与えられている時間”に共する形で動画が出現しますので、これこそ本来の意味での服飾のデザイン動画と言えます。
手短に、以上が、「短動画」が技術進歩によって、本来の場所、時間性(併存)を取り戻したという話になります。
もう一度、"何かを見て"、どのような場所で「分岐路」が心に生じたのでしょうか?
ガラスのハイテク認識能力により、動画の発動に色々な条件を付加させる事が出来るようになるはずです。上の場合だと、ガラスが記号を認識して関連の動画を表示させる訳ですが、この記号認識に、その他の条件を付け加えます。例えば、記号プラス、モデルが右手を上げていなければならない。記号と右手上げを認識した時に初めて動画が発動する、という風に条件を統制出来るようになるという意味です。これを「動画の発動条件統制」と呼びましょう。
この発動条件の検討に際しては、無限の世界が広がる(→ 学問体系へ)はずです。発動条件を、どうして「分岐路」が心に生じたのだろうか?という意味付け、設定として捉えてもそのように解さなくとも、それはデザイナーの自由です。
手短に、以上が、短動画の「発動条件」です。
上記より、それならば発動条件を、記号を着ているモデルの環境側まで拡張出来る理屈となります。記号認識と右手上げと、さらに直径20cm以上の石にガラスが反応してとか、青色の服装を着ている他者が記号にどの程度まで近づいて来た場合に動画が発動する等です。
手短に、以上が、発動条件の記号外層への「拡張」です。
以上より、大枠として分岐路のデザインを制作していきます。あなたはどのように「路」を示しますか?ガラスの置き方からですか?…物理的、精神的な「分岐路」のデザインの考究が、本ブランド『ラバーズルート』の基本哲学です。
2026.9.26 記
注)以前の『カラーズ』仕様の「言語プリントジャケット」の話題は、『Lovers Route』なので上記内容を踏まえて下さい。文字の「色」を念頭にカラフルな感じの仕上げというイメージでしたが…、基本は、基本はというか別作品なので、この話は軽く受け止めて下さい。